ブライダル:ディレクターズスーツ

あまり聞きなれないかもしれませんが、れっきとした結婚式の礼装の名称です。
これは、

・背広(スーツ)の上着
・モーニングコートのズボン
・ベスト

の三つで構成されます。アメリカやヨーロッパなどでは、素材にも指定(カシミア、ウーステッド、チェビオット)があるとのことです。
ディレクターズスーツは男性が「およばれ」に着る「礼服」の一種ですが、スーツでいくよりも、格式を高めることができます。
(日本で冠婚葬祭に着る「礼服」は、じつは日本でしか通じません。海外ではモーニングコートやタキシード、そしてこのディレクターズスーツが礼服となりますので、もしも海外挙式に行かれる方は、このことに気を留めていただければと思います。)

このディレクターズスーツ、呼び名も日本ではこうですが、海外なら
ストロウラー(Stroller)、イギリスではブラック・ラウンジ(black lounge)と名前が変わります。ヨーロッパでは、ドイツの政治家グスタフ・シュトレーゼマンが当スタイルを導入していたことから、大陸ヨーロッパ諸国では彼の名をとってシュトレーゼマン(Stresemann)と呼ばれます。

かつて欧米の重役(director = 指導者、管理者・取締役、監督者の意)の執務服であったため、日本ではディレクターズスーツと呼ばれるのです。

日本においては、ブラックスーツ(略礼服)とモーニングのズボンを組合わせて商品化されていますので、紳士服店さまなどで、お見掛けするチャンスは多いかと思います。