ドレスの装飾:ドレープについて
ドレープとは、女性の方ならよく聞かれると存じますが、ようは衣服やカーテンのしわのことです。
これに「高級感」というイメージが付加されたのは紀元前:古代ギリシャです。
ギリシャでは初め、エジプトから輸入した亜麻布をつかって、キトン(下図左のきもの)の上にヒマティオン(下図中央と右)という上着を羽織っていました。のちにヒマティオンはローマにわたり、彼らの衣装「トーガ」の原型になったといわれています。
それが上流階級になると、「絹の国」中国から輸入したシルクをつかうようになって、薄絹特有の品のある光沢と美しいドレープは富裕層の若者を魅了し、そこから流行となったのです。
そして現代、ギリシャやローマの流れを汲む衣裳の一つ、ウェディングドレスやカクテルドレスに、高級感やフォーマル感、落ち着きなどを雰囲気づけるために、このドレープはひんぱんに使われています。