モーニングコートについて
モーニングコート(morning dress)は(欧米では)男性の昼の最上級の正装で、婚礼や格調あるパーティなどで用いられます。カット・アウェイ・フロックコートとも。欧米ではモーニングドレスとよび、あちらの国でのモーニングコートとは上着のみをさす言葉となります。
日本では午前だけでなく、午後の時間帯にもモーニングコートは着られています。たとえば政府の大臣の方がならぶ認証式。結婚式でモーニングを着られても、日本では今のところ問題ございません。
もともとモーニングコートは18世紀のイギリス貴族の乗馬服がはじまりです。燕尾服やフロックコートと似ていますが、始祖は別と考えられており、燕尾服の背中の「しっぽ」部分の、燕尾を切り落としたものが現在の背広だといわれています。(この背広、という呼び名も、じつは語源がはっきりしていません)
貴族が朝の乗馬のあと、着替えずにそのまま宮廷に上がれるように、とのいう理由で礼服化して、19世紀には公式な場で、たびたび着用されるようになり、昼間の最上級礼装とされるようになったのです。