ブライダル:神前式について

日本で結婚式を初めにおこなったのは、古事記に出てくる「イザナギ」「イザナミ」といいます。(初出712年)

イザナギが「私と貴方と、この天之御柱(アメノミハシラ)をまわって結婚しましょう。貴方は右から廻り、私は左から廻り逢いましょう」という約束をし、出会ったところで「なんとまあ、かわいい娘だろう」とイザナギがいい、「ほんとにまあ、いとしい方ですこと」とイザナミが言って、結婚を果たしました(もちろん、挙式も披露宴もなしでした)。

しばらく一般家庭での結婚式は自宅で行うことが多かったようです。神社で行う「神前結婚式」(白無垢を着て、三々九度という盃をかわす式)はそれ以前にも行われていましたが、数としてはごく少数でした。
1900年、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)と九条節子(のちの貞明皇后)が結婚。正装した男女が、宮中三殿に拝礼し、神の前で夫婦の誓いを立てる形式の結婚の儀が行われました。一夫一妻制を前提とする結婚式は、皇室ではこれが史上初でした。これを契機として、一般の方から神前での挙式を望む声が上がり、現在の東京大神宮が結婚の儀を模した形で「神前式」の儀式を新たに創設をした・・・というのが、結婚式の一般化の始まりです。

戦後になり、高度経済成長期をむかえると、結婚式場による「キリスト教式」も流行するようになった。